テニスの「BIG4」の凄さ
全豪オープンの真っ只中!錦織は敗退してしまいましたが、フェデラー、ワウリンカがベスト4を決めました。ボトムにはナダルvsラオニッチ、ゴファンvsディミトロフと、なかなか興味深い対戦が残っています。
今大会を見てみると、やはり気になるのはジョコビッチ・マレーの敗退です。「BIG4」と呼ばれるうちの、しかも世界1位と2位がそろって消えたというのは驚き。
逆に「BIG4」でベスト4に残ったのはフェデラー。よくよく考えてみると、10年前の優勝はフェデラーでした。ナダルも本格化し始めた時期でしたね。
ここで、ちょっと気になっていたことが。
果たして4大大会において、ベスト4を「BIG4」がどれだけ占めていたのだろう?ということです。記憶が正しければ2011年くらいはほとんど同じメンバーが残っていたような。
そこで、過去10年間の記録を遡ってみることにしました。
10年前から辿ってみると以下のとおりでした。分子が「BIG4」のベスト4登場回数の合計(赤は「BIG4」が二桁登場)、分母は4大大会の準決勝の枠です。
2007年 9/16
2008年 12/16
2009年 8/16
2010年 9/16
2011年 14/16 !!!
2012年 12/16
2013年 9/16
2014年 9/16
2015年 9/16
2016年 8/16
合計 99/160 (占有率 61.88%)
……すごい数値ですね。
特に2011年は全仏と全米で「BIG4」揃い踏みでした。他に「BIG4」が全員そろったのは、2008年の全米、2012年の全豪があります。
単純に平均しても、4大大会の内、2回3人残って、2回2人残る計算です。
気になった点をいくつか。
(1)『「BIG4」の全盛期はいつか?』という問いに、4大大会のベスト4占有率を使って考えてみます。一つの大会で3人以上残っていた場合、占有率の平均を上回っていることになります。これが多い期間を探してみると、次のようになりました。
2010年全英 ~ 2012年全英
この9大会で全て3人以上残っています。率にすると、30/36 で83.33%を記録しています。ほとんど毎回といっていいほど、4人のメンバーが決まっていたという記憶はどうやら正しいようです。
(2)『大会によって傾向があるか?』という問いです。これは単純にそれぞれの大会の合計から見られます。
全豪:25/40 (占有率 62.50%)
全仏:24/40 (占有率 60.00%)
全英:25/40 (占有率 62.50%)
全米:25/40 (占有率 62.50%)
なんと、ほとんど同じ!綺麗にばらけました。まあ強いて言えば、あれだけ砂に強いナダルがいたのに、全仏が1人少ないというのは面白いですね。
それぞれの大会の内訳をみると、以下の通り。
全豪:4人1回、3人4回、2人4回、1人1回
全仏:4人1回、3人4回、2人3回、1人2回
全英:4人0回、3人5回、2人5回、1人0回
全米:4人2回、3人2回、2人5回、1人1回
この10年間、最低1人はベスト4に残っています。
ちょっと目につくのは全英です。4人全員残ったことはなく、最低で2人は残る大会になっています。芝のコートによる影響なのでしょうか。ここ10年間で、唯一「BIG4」以外の選手が優勝していないのは全英だけですし、何かそれ以外の理由もあるのかもしれませんね。
と、ここまでで自分の疑問は解消できました。まだまだ、今年は始まったばかり!錦織もこれからのマスターズ・4大大会での活躍がたのしみです!
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!